ひまわり

38年ぶりに「ひまわり」を見たが、何度見ても切なく哀しい映画である。戦争さえなかったら幸せに暮らしていたはずなのに。涙なくしては見られない作品なのだ。チラシか何かに「世界中の女性の涙を絞りつくした」などというキャッチフレ...

みじかくも美しく燃え

20年ぶりに「みじかくも美しく燃え」を観た。60年近く前の映画なのに映像は瑞々しく、主演のピア・デゲルマルクはとてもきれいである。リマスターのせいなのか、映像はきれい過ぎるくらいなのだけど若干ベタッとしたような平板な感じ...

穂積隆信を見直す

穂積隆信は「飛び出せ青春」で柳生博演ずる教頭先生役の腰巾着だったり、「俺たちの旅」でグズ六をいつもガミガミ怒鳴るがちょっと抜けている上司だったりする印象が強いのだが、意外とたくさんの映画に出ていて驚く。昔の映画を見たりす...

古都

「古都」の原作は川端康成。久しぶりに素敵な映画を見たという感じ。内容もいいし映像も美しい。こういう見応えのある作品をもっと見たいものだが、なかなかそううまくはいかない。いい作品は数少ないし、巡り会える機会もなかなか無いの...

シャレード

シャレードを数十年ぶりに見た。サスペンス・コメディで、少々古い映画だけどなかなか面白い。スタンリー・ドーネン監督の色使いはいつも華やかで美しく、鮮やかな画面を見ているだけでも楽しい。オードリー・ヘプバーンが着る数々のジバ...

人生の終末には

「ジョニーは戦場へ行った」という映画を見たことがある。主人公のジョー(なぜかジョニーではない)は戦闘で手足を失い、目も見えなくなり耳も聞こえないし、話すこともできない。映画はすべてジョーの思い出や内的独白によって綴られて...

ファーザー

認知症の年老いた父親を描いた作品である。猜疑心のかたまりになり、周りの人間を皆疑う。自分のものを取られた、失くなっていると言い出す。自分の居るところもわからなくなっていて、娘夫婦の家にいるのに自分の家だと言い張る。そもそ...