小山市立車屋美術館の「細密工芸の華」展へ/小川屋、車屋美術館、墓参り

9月18日の敬老の日は小山市立車屋美術館無料だったので行ってみた。この美術館の存在は知っていたものの、あまり気を引くような企画でも収蔵品でもなかったので今まで行っていなかったのだが、今回の「細密工芸の華」という企画展はなかなか面白そうなので、無料だし一度行ってみるかと思ったわけなのである。

ちょうど気になっていた蕎麦屋の「小川屋」もすぐ近くなので、両方こなして一石二鳥という目論見なのだ。家から30分くらい自転車で走って到着。美術館の前にまずは「小川屋」で昼食をとる。蕎麦と天丼のセット。さほど期待していたわけでもなかったが、意外とおいしい。なかなかちゃんとした蕎麦だし、天丼も申し分ない。満足して店を出る。

車屋美術館は和洋風の蔵っぽいきれいな建物で、人もあまりいないから静かで落ち着いた風情である。展示室もピカピカ。スリッパに履き替えて入室するようになっている。

「細密工芸の華」という企画展は、掛川市の二の丸美術館のコレクションと小川家コレクションを合わせた展示である。大部分はの二の丸美術館のコレクションの収蔵品だったけれど。で、内容はというと、きせる、たばこ入れ、たばこ盆と、くしやかんざしなど。

このたばこ道具が意外や意外、蒔絵、金工、象嵌など様々な装飾が施されたとても美しいものだった。色々な工芸技術による芸術品だったのだ。その時代において実用と装飾を兼ね、高い技術と細密な技巧を凝らして作られたものなのである。暑い中30分自転車を走らせて行った甲斐があったというものだ。

車屋美術館は展示室の他に小川家住宅も公開している。小川家住宅というのは、肥料問屋「車屋」を営んでいた小川善平の住居である。近代和風建築としての価値ある建物ということ。

この小川家住宅もなかなか面白い。特に見所は2階の洋室で、明治時代にこんな田舎でこのような洋室が作られていたのかと感心する。撮影不可だったのでネットで見つけた画像だが、ここに写っていない部分に寝椅子などもある。不思議な作りの部屋で、周りはグルっと廊下になっていて直接外に面していないのだ。窓の外は廊下であり、廊下の窓を開けないと外気は入らない。なぜ故このような造りなのか。

帰り道に世話になっている寺のそばを通ったので、10年ぶりくらいに墓参りをしてきた。元来そういうことには興味がなく、墓参りなどは滅多にしないのであるが、すぐそばを通るのにスルーするのもなんだし。

空には夏らしい雲が浮かぶ。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。