とてもオシャレな「華麗なる賭け」

一言で言ってスタイリッシュ。オシャレな映画だ。ヴィッキー(フェイ・ダナウェイ)の衣装・髪型が、ファッション・ショーのごとく登場する度に必ず変化する。また音楽もいい。ノエル・ハリソンの歌う「風のささやき」。透明な歌声は哀愁があって美しい。

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主人公がトーマス・クラウン(スティーブ・マックィーン)なので原題は「トーマス・クラウン・アフェア」なのだが、邦題の方がよっぽどいけている。賭けとはヴィッキーの賭けでもあり、トーマスの賭けでもあるのだ。

トーマスは投資会社のオーナー社長。金には困っていないが巧みな方法で銀行強盗を成功させる。もちろん警察にはトーマスが黒幕だということはわからない。しかし保険会社の調査員であるヴィッキーは、鋭敏な感覚でトーマスに当たりをつける。逢瀬を重ねながら探りを入れるヴィッキー、はぐらかすトーマス。ついに二人はお互い最後の賭けに出る。

競売会、二人でチェスをやるところ、砂浜で赤いバギーを乗り回すシーン、などなどいちいちオシャレで美しい。ストーリーはもちろん面白いのだけど、ストーリーを追わなくても十分楽しめる映画なのである。
1968年製作、ノーマン・ジュイソン監督作品。

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