工場の海外移転が進む

小山市の隣、下野市にあるソニーのリチウムイオン電池の組み立て工程を、シンガポールと中国に移転することになった。今後この工場は研究所となり、現在約500人いる従業員は配置転換、あるいは希望退職ということになる。移転の原因は円高だ。80円を超え、70円台の円高がずっと続いている。競争力を維持するには海外移転が必要だということだろう。
円高による産業の国内空洞化が以前から懸念されているが、それはだんだん現実のものとなってきている。先月も富士通テンがカーナビの工場を中国に移転することを発表した。エルピーダメモリも主力工場の生産能力の4割を台湾に移す。
アナリストの予想だと、アメリカの回復とともに今年辺りから円安方向に転換していくとのことだが、果たしてその通りになるのか。空洞化が進んでしまってから円安になっても、そう簡単に工場は戻ってこない。

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