原発統一見解って何だ?

本来エネルギー政策というのは、長期的展望のもとに十分に検討した上で行われるべきものである。安全性と共に国民の生活、経済に与える影響も考慮しなければならない。
それを思いつきのような形で唐突に打ち出してくるから、今頃になって統一見解なるものを発表するという情けない状態になるわけだ。まったくバカげていて本当にあきれる。統一見解などというものを出すというのは、政府内で十分に検討していませんでしたと白状するのと同じだ。
10年~20年かけて原発を他のエネルギーに置き換えていくというのならわかる。火力発電所を1つ作るのだって5年も6年もかかるのだ。それを電力の30%を担う原子力発電所を一気に全部止めかねないようなことでいいのか。
ただでさえ経済状況の苦しい今の日本で、これ以上エネルギー受給をタイトにしてどうするのだ。
エネルギー政策をきちんと考えるのなら、発電送電分離をすぐにも行うべきだろう。
東電や関電のようなメジャーな電力会社以外にも小さな電力会社(大口需要家への売電しか認められていない)は沢山あるし、一般企業の発電能力も全部合わせるとメジャー電力会社に匹敵するくらいある。発電送電分離を行って、これらの電力を自由に送電できるようにすれば、日本の電力需要は十分に賄うことができるのだ。
思いつきで目立つことばかりやろうとせず、長期的視野を持ってしっかりと考えてもらいたいものである。
この政権はもう幕を閉じた方がいいと思う。

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