寅年の不振を思わせる大幅下落

株式市場の用語で、その年最初の取引の日を大発会という。今年の大発会は1月4日。調子が良くて510円もの大幅上昇である。大発会はご祝儀相場ということで上昇することが多いが、これほど上がることは珍しい。

大発会翌日の5日は小幅な動きでほとんど上下しなかったが、昨日6日は844円安と、ほとんど暴落と言ってもいいくらいの大幅下落となった。大発会の大幅上昇も帳消しである。日経平均は30000円を目指すどころか、28487円まで下げることとなった。

前日のアメリカのダウ平均株価が390ドル安、ナスダックが520ポイント安と、大きく下落した流れを受け、日経平均も200円安くらいからスタートし、その後もずっと下げ続けたのである。

日米大幅下落の原因となったのは、前日のアメリカの連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨である。連邦準備理事会(FRB)による保有資産の圧縮や利上げが、市場の想定より早まるとの見方が強くなったから大きく下落したのだ。

FRBが保有資産の圧縮や利上げという金融引締めを行うのは、インフレを緩和するためである。アメリカは現在FRBの目標値以上のインフレとなっているので、インフレ率を下げるために金融引締めを行うのだ。

金融引締めを行えば株式市場に流れ込む資金も縮小し、株価は下落に向かうことになる。なのでそれを見越して売り優勢となり、下落したわけである。

寅年の株式相場は歴史的にあまり成績が良くなく、下落となることが多いのだが、今回の寅年も暗雲立ち込める出だしとなってしまった。

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