ロシュフォールの恋人たち

私の大好きな姉妹、フランソワーズ・ドルレアックとカトリーヌ・ドヌーヴ主演のミュージカル。この映画では劇中でも姉妹の役だ。監督は「シェルブールの雨傘」のジャック・ドゥミ。全編通してパステル調の画面が美しい。丹念にストーリーをたどるというより、うっとりと画面を眺めていたいような作品である。

しかし、大変残念なことに、この映画では私の好きなドルレアックとドヌーヴがあまりきれいでない。「リオの男」「柔らかい肌」ではあんなにチャーミングだったドルレアックが、「昼顔」では気が遠くなるくらいに美しかったドヌーヴが、なぜかこの映画では冴えないのだ。

布陣は豪華である。ドルレアックとドヌーヴの他にもジョージ・チャキリス、ダニエル・ダリュー、ジャック・ペラン、ミシェル・ピコリ、ジーン・ケリーなど。歌と踊りで彩る恋の物語。

ジャック・ドゥミ監督の映画はどれも色彩感が豊かで美しい。映像を見ているだけで満足で、話のスジなんかどうでも良くなってしまうようなところがある。話はあらかたわかれば良くて、字幕も所々読まなくても平気なのだ。眺めているだけで楽しい映画。陽気で楽しいミュージカルの王道。ミシェル・ルグランの音楽もとてもいい。

ミシェル・ピコリが柔らかい人物を演じるところ、歌うところをこの映画で初めて見た。ちょっとビックリ。
1966年製作。

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