早くも怪しく

落とし穴は以外な所にあった。木曜日に発表されたアメリカの民間の雇用統計はかなりの改善を見せていたのだが、金曜日に発表された実際の雇用者数は予想に反して減少したのだ。この結果、アメリカの量的緩和第3弾の発動期待が高まり、ドルは大幅に安くなった。
アメリカが量的緩和を行うということは、市中にドルが大量にばらまかれることである。となると需要と供給の関係でドルは安くなる。供給が増えるから価値が低下して安くなるのだ。ドルが安くなるということは、逆に言うと円が高くなるということだ。為替が円高方向に進むと日本の株式市場は下落する。なので、金曜日に大幅上昇した日経平均は週明けに下落する可能性が非常に高くなった。
なお量的緩和観測が高まったことを受け金価格は急上昇。ドル安は即ち金が上昇することになるからだ。
ドラギ総裁の南欧国債無制限買取発言でせっかく持ち直した株式市場であるが、早くも先行きが怪しくなってきてしまった。

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