カラヤンと小沢征爾の「新世界より」

手元にドボォルザーク「新世界より」のCDが2枚あり、そのうち1枚を処分しようと思って久しぶりに聴き比べてみた。カラヤン指揮のものと小沢征爾指揮のものだ。
まずカラヤンを聴く。オーケストラはウィーン・フィルハーモニーでホールはウィーンのムジークフェラインザールだ。典雅で一糸乱れぬ整った響き。とても優雅な新世界だ。ムジークフェラインザールには一度行ったことがあるが、とても柔らかい響きのホールである。そのちょっと前にサントリー・ホールに行ったので、解像度の高い切れ味鋭いサントリー・ホールとは全く対照的な音色に驚いたものだ。
そして次に小沢征爾の方を聴く。なぜかこちらの演奏はロイヤル・コンセルトヘボウだと思い込んでいて、ウィーン・フィルとはまた違ってドライブ感のある演奏だなと思って聴いていた。ところがよくよく見ると、演奏は同じウィーン・フィルでホールもムジークフェラインザールなのである。
これにはちょっと驚いた。同じ楽団でも指揮者によってこうも違う演奏になるのか。カラヤンの方はウィーン・フィルらしい優雅な演奏で、小沢征爾の方はパンチのあるダイナミックな演奏だ。
こういったことがあるので、クラシックの場合、同じタイトルのCDが何枚も棚に並ぶことになってしまうのである。
さてどちらを処分するべきか...。

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