テレビドラマ版「八つ墓村」を見て

友人からテレビドラマ版の「八つ墓村」DVDをもらったので見てみた。古谷一行が金田一耕助を演じる1978年版である。主人公の寺田辰弥は荻島真一、森美也子は鰐淵晴子という配役だ。どんなものかなと軽い気持ちで見始めたら、結構面白くて2枚組全5話を一気に見てしまった。しかし…。

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原作は読んだことがあるが、映像作品を見るのは今回が初めてだ。「八つ墓村」は、他の横溝正史作品よりあまりおどろおどろしく感じなくて、また青春小説めいたところもあってわりと好きな作品なのだ。しかし今回見たドラマは原作と内容がずいぶん違っていた。

一番大きな違いは、ヒロインの里村典子がまったく登場しないこと。そしてヒロインが森美也子になってしまっていることである。それに伴ってストーリーも変化しているのだ。

里村典子が登場しないのには驚いた。なかなか出てこないのでおかしいなと思っているうちに、別のストーリー展開になってしまったのだ。かなり長い小説で登場人物も多いので、ある程度簡素化するのは仕方ないが、それにしてもヒロインをバッサリとカットしてしまうなんてあり得ることだろうか。里村典子を省いたことで、青春小説めいた部分も無くなってしまった。

原作を忠実に映像化するのは難しいことかもしれない。しかし原作のエッセンスは極力残して作らないと、出来上がったものは、もはや原作とは別物になってしまう。色々考えさせられる作品だった。

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