短期的にはかなりのインフレだが

日銀の目標インフレ率は2%である。これは安定的に消費者物価が前年比上昇率2%となるのを目指しているということ。しかしロシアのウクライナ侵攻により世界的にエネルギー価格が高騰し、その影響で様々なものが値上がりしている。個々の品目を見ると2%どころではなく、これを遥かに超える上昇だ。

自分の周りで考えると、マックのコーヒー20%、牛乳25%、卵50%、ヤマザキのミニあんぱん20%、自転車35%、コーヒー問屋のセール豆40%など、桁違いの上昇になっているものもある。

こう考えてみると、すでにかなりのインフレになってると言える。2月の消費者物価指数(生鮮食品を除く総合指数)は前年同月比3.1%の上昇。1月はさらに大きく4.2%の上昇だった。日銀の目標の2%を大きく超えているのだ。しかしコロナ、ロシアの侵攻、鳥インフルエンザなど、一時的な要因が大きすぎて、安定的な2%のインフレが継続するかどうかはわからない。

ここが難しいところで、アクセルかそれともブレーキか、どちらを踏めばいいのか。実質賃金はまだ下落しているようだし、おかしなことをするとまたデフレに戻ってしまう。2022年の生鮮食品を除く総合指数は2.3%の上昇だったが、2021年は0.2%の下落だったのだ。新しく日銀総裁となった植田氏も当面金融緩和を継続すると言っている。舵取りの難しい局面なのだ。

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