名前を変えても

最近テレビでCMをやっている「INPEX(インペックス)」という会社は、以前は「国際石油開発帝石」という名前だった。名称変更したのは今年である。なぜ名称を変えたのかと思っていたが、今までの石油を中心としたエネルギー開発から天然ガスにシフトを進め、ネットゼロカーボン社会に向けて取組を強化する、という経営方針のためらしい。「国際石油開発帝石」じゃ、いかにも石油中心でやってますという印象だからだろう。

しかしネットゼロカーボン社会を目指すにしても、ガソリン車をやめて電気自動車にするにしても、石油はやはり必要だ。石油は様々な化学製品の原料なのだから。

プラスチックも合成ゴムも合成繊維も合成洗剤も、みんな石油から作られる。石油なしには、ポリバケツもヒートテックもタイヤもスニーカーもボールもキッチン洗剤も、みんな作れない。石油は私達の生活に不可欠の資源になっているのである。

現在、温暖化対策という錦の御旗の下、石炭・石油は悪いイメージになっているが、石炭は鉄を作るのに必要な原料だし、石油は上記の通りだし、どちらもなくすことはできない。石炭・石油の開発は今後もずっと必要なのだ。名前を変えるのはイメージ戦略なのだろうけど、資源の開発は今まで通りしっかりやってもらわないと困る。

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