勝てばいいという白鵬

NHKのアナウンサーもどうかしている。横綱白鵬の優勝を受け、「白鵬完全復活!」なんて絶叫していた。あんなゲスな相撲ばかりとって、どこが完全復活なのか。まったく呆れるし、アナウンサーの見識を疑わざるを得ない。

14日目は大関の正代相手に土俵の端っこからの立会いという奇襲で、相撲協会理事長から「奇襲は弱い方がやるものだ」と非難された。千秋楽の大関照ノ富士戦では得意の肘打ちだ。まったく横綱らしくない。なんでわざわざ自分の名前に泥を塗るようなことをするのか。

横綱というのは強さとともに品位も求められる。相撲はただのスポーツではないのである。元々は神事なのである。神事だからこそ、土俵で四股を踏んだり、何度も仕切りを繰り返したりする。例えば四股には「邪悪なものを抑え込む」といった意味合いがあるのだ。相撲は、型を披露するという様式美の世界を持っているのである。

ただのスポーツだったら、そんなことをやる必要はない。さっさと取り組みを行えばいいだけだ。しかし神事だから型の披露もするし、品位も求められる。そこのところが白鵬にはわかってない。だからこれまでも度々注意を受けてきたし、成績的には飛び抜けたものを持ちながら、敬意を集めるということが無いのである。

白鵬の師匠である宮城野親方は、ちゃんと指導しないのだろうか。せっかく歴代最多優勝という勲章を持っているのに台無しだ。実にもったいないことである。

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