映画の邦題と原題はまるで違ったりする

洋画の邦題と原題を比べてみると、例えばアメリカ映画の原題は直截的な題名で、邦題は情緒的な雰囲気重視の題名である。同じ映画の題名が、どうしてこうも違うものになることが多いのかと考えてみると、そもそも英語は日本語に比べて直截的な表現をする言語だという気がする。

言語が直截的だから映画の題名も自然に直截的になるし、逆に言語が情緒的だと題名が情緒的になるのだろう。

例えば、「喜望峰の風に乗せて」の原題は「The Mercy」(哀れみ)だし、「明日に向って撃て!」は「Butch Cassidy and the Sundance Kid」(ブッチ・キャシディとサンダンス・キッド)である。もう全然違う。邦題は文学的、情緒的な題名だが、原題は単なる単語や名前である。

 

 

 

 

 

 

 

日本人からすると原題は味気ない気がするが、欧米人からすると邦題はなんだか訳がわからないと思うかもしれない。しかしこれは情緒的な言語と直截的な言語に基づくものだから、どうしようもないのだ。

映画は違和感なく楽しめるのに、題名の印象はまるで違うというのが面白い。

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