アメリカの大統領選、どちらを応援すべきか

アメリカの大統領選もだんだん佳境に入りつつあるが、共和党のトランプ現大統領と民主党のバイデン氏のどちらを応援するべきか。現在の世界情勢や日本の立場を考えると、実に悩ましいのである。もちろん好き嫌いを言っている場合ではない。米中の経済的・軍事的対立の影響を大きく受けつつある現状なのだから。

一見トランプ氏よりはまともそうなバイデン氏の方が良さそうだが、今回の選挙だけでなく毎回なのだけど、トランプ対バイデンという個人ではなく共和党対民主党という視点で考えると、ずいぶん違った景色が見えてくる。

実は日本と民主党政権の関係はあまり良くない。前大統領のオバマ氏は民主党で、日本との関係は良好とはとても言えないものだった。それが共和党のトランプ政権になったとたん、大変良好な関係に変化した。安倍首相とトランプ大統領はよく一緒にゴルフをやるほどの仲良しで、オバマ氏の前の共和党のブッシュ大統領も小泉首相と仲がよく、ブッシュ大統領の別荘に招待されたりするほどだった。

その前の民主党のクリントン大統領はとても親中的で、同盟国にもかかわらず日本には厳しい対応をした。日本には立ち寄らず中国に9日間も滞在したのは、ジャパン・パッシングとして有名な出来事だ。

戦時中、日系人を収容所に送ったのは民主党のルーズベルト大統領。広島、長崎に原爆を落とす指示をしたのも民主党のトルーマン大統領である。歴史的にも民主党政権と日本との関係は良くないのだ。

民主党政権は共和党より中国に甘い。伝統的に親中・反日であるのが民主党なのである。民主党政権になると、強権的な覇権を強める中国に対する厳しい姿勢が緩むのではないだろうか。

中国は香港国家安全維持法を施行して香港の一国二制度を反故にした。台湾も軍事的に制圧しようと狙っている。日本には尖閣諸島の問題もあるし、南沙諸島問題についても、世界で協力して中国に対峙したいところだ。中国の抑え込みが緩むのは困る。

常識を欠くようなトランプ大統領にも不安が残るが、さりとて親中・反日の民主党政権もかなり不安だ。なので、トランプ氏とバイデン氏のどちらを応援するべきか、迷ってしまうのである。まあ今のところ、中国をめぐる現状や日本の立場からは、トランプ氏の方がまだマシかもしれない。共和党だということで。

一番いいのは共和党からもっと良い候補が出てくることだが、今回は現職2期目なのでそういうわけにもいかないのだ。

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