原油先物価格がマイナスになった!

原油先物の価格がマイナスになるという史上初の出来事が起こった。WTI原油先物の5月限月の清算値が1バレル当たりマイナス37ドルになったのだ。原油先物を1バレル買うと、37ドル払うのではなく貰えるのだ。

買ったのにお金が貰える。冗談のような話だが現実になった。これも武漢ウイルス(新型コロナ)のせいである。外出制限や企業のエネルギー需要の急減で、原油の需要が激減している。原油在庫が急速に増えて貯蔵しておく場所が無くなってきたのだ。

原油の置き場所が無い。このままでは原油を持っていると高額の保管料がかかる恐れがある。だからお金を払ってでも原油を引き取ってもらいたい。というわけで価格がマイナスになってしまったのだ。

昨日までは1バレル当たりプラスの10ドルだった。ちょっと前までは20ドル台、年初は50ドル〜60ドルだったのだ。それがたった1日であっという間にマイナス37ドルとなった。まさに異常な値動きである。武漢ウイルスのせいで株式市場も大きく上がったり下がったりを繰り返しているが、原油先物相場も狂ったような値動きになった。

5月物は21日が最終取引日だったのでおかしな値動きになったが、6月物はまだ20ドル程度の値を保っている。しかしこれも在庫次第でどうなるかわからないだろう。マイナス価格は5月物に限った話なので、ガソリン価格に与える影響も軽微である。

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