カゼについては正しい教育が必要である

カゼをひいているのを見ると医者に行けと言う人が多いが、カゼを治す薬は存在しないのだということを、未だに知らない人が多いというのはなぜなのだろう。スマホでちょっと調べればわかることである。医療費が財政や健康保険を圧迫しているのだから、これくらいのことは学校でも教えればいいのではないだろうか。

医者で処方される薬も、薬局で売っている市販薬も、カゼそのものを治すわけではなく、症状を抑えるだけだ。ノドの腫れを和らげる、鼻水を和らげる、熱を和らげる、咳を和らげる、などなどすべて和らげるだけなのだ。決して治すわけではない。カゼ薬を飲んだとしても、カゼが治る期間が短くなることはない。カゼを治す最良の方法は、家で安静にしていることなのだ。自分の免疫力がカゼを治すのである。

厚労省がいかに製薬会社や医療機関寄りだとしても、医療費の増大をなんとかしなければならないのだから、必要のない薬や診療はそろそろやめた方がいい。カゼの患者は非常に多いのだから、医療費削減の効果は大きいはずだ。

ただいきなり全廃というわけにはいかないだろう。高度医療を行う病院などはカゼの患者など受け付けないが、個人経営の医者は収入の大きな部分をカゼの患者が占めているだろうから、簡単にはこれを外せない。カゼの患者は医者にとっても製薬会社にとってもドル箱なのだ。なんらかの経過措置を行う必要はある。しかし徐々にでも効果のないムダなものは止めていかないといけない。

医者だって薬を飲んでもカゼが治るわけではないことを当然知っているし、自分たちは飲まない。じゃあ患者をだましているのかということになるが、なかなか事はそう簡単な話ではないのである。

カゼの患者がやってきて、しかも大部分は薬を処方して欲しいと思っているのである。患者の望むような薬を出してあげて、これで良くなるという幻想を持たせてあげるのも、治療の一環と言えなくもない。病は気からということもある。

また薬を出さないと評判を落とすことにもなりかねない。家で安静にしていなさいねと正しい診療をしても、あそこはロクに薬も出さないと言ったりするのだ、困ったことに。患者が薬を要求するのである。

だからやはり教育の段階で啓蒙するのが一番いい方法なのだ。カゼは特殊な病気ではなく、一般的によくかかる病気なのだから、それくらいの知識を学校で教えてもいいだろう。薬はカゼを治すために飲むのではなく、どうしてもつらい症状を抑える必要があるときにだけ飲むものである。

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