暖かくなって酒を切り替える

5月に入り、晩酌の酒を切り替えた。名前は同じ「米だけの酒」。冬場に燗をして飲むのは福島の白河銘醸のもので、春以降に冷で飲むのは栃木市の北関酒造のものにしている。どちらも淡麗辛口系のさらっとした味の純米酒で、日常的に飲むのには十分においしい酒である。

「米だけの酒」と書いてあるのは、”純米酒”の規格に対して麹の割合がちょっと少ないとかそんな理由で「純米酒」の表記が使えないのである。しかし米と麹と水しか使ってないのだから、純米酒には変わりがない。

冬場に白河銘醸を飲むのは、冷だと少しクセがあるけど燗をするとうまいからである。逆に北関酒造の方は冷はさらっとうまいけど、燗をすると苦味が出てくる。だから季節で飲み分けるということになっているのだ。

どちらも2リットルパックで800円くらいと非常に安いが、北関酒造の方はなぜかスーパーの「とりせん」でだけ約600円で売っている。そこそこ飲める純米酒が2リットルで600円というのは、安すぎて狂喜乱舞と言ってもいいくらいだ。居酒屋ならたった1杯の値段である。

糖類や酸味料などを添加していないちゃんとした酒は、安いものでも一升瓶(1,8リットル)で1500〜2000円というところ。だから600円というのはそれらの3分の1くらいの激安価格なのだ。

安い米を使って精米歩合を多くして(あまり米を削らない)、麹の量を減らしてビンではなく紙パックにして、と安く作るにはそれなりにコストダウンを図っているわけである。しかし変な添加物を使っているわけではないし、味もそこそこなのだから、普段晩酌で飲むには十分なのだ。

大きなビンを処分する手間も無いし扱いも楽。一昨年くらいにこれらを見つけたのはラッキーだった。

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