今年は150本に達しようかという勢いで映画を見ているが、残念ながら◯印が付くものは9本にとどまっている。◎に至っては1本も無い。このままでは毎年行っているベストテンの作成にも支障が出るので、ラッセ・ハルストレム監督の作品の中で今までに見たことがない「サイダーハウス・ルール」を借りてきた。
ラッセ・ハルストレム監督といえば、「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」である。あの名作の監督であり、また「ショコラ」「シッピング・ニュース」「アンフィニッシュ・ライフ」など心に染みる作品を数々送り出している。
今回見てみたのも、◯印が付くことを期待しているからなのだ。そして期待に違わず、当然のように◯印は付いた。今までハルストレム監督の作品にはずれは無い。固いのだ。主演はトミー・マグワイヤ、シャーリーズ・セロン、マイケル・ケイン。
ハルストレム監督の作品はあまりドキドキすることもなく、落ち着いて見ていられる。サスペンス映画などは見ていてシンドイこともあるけど、ハルストレム監督の作品にはそういうことはない。心安らかに見ることができ、穏やかに収束する。得難い監督の一人である。