枇杷(びわ)の花は甘い香り

城南公園の脇の遊歩道に、白い小さな花が咲いて甘い香りのする樹がある。咲くのは11月の下旬頃。なのでこの季節になるとそこを通るのを楽しみにしているのだが、ずっとなんの樹なのかわからなかった。花の咲く期間が短くて花の形をあまりはっきり認識できていなかったのだ。

 

今年やっと花が咲いているところを写すことができ、ネットで調べて「枇杷(びわ)の木」だと判明した。11月に咲いていたので、最初は秋の花で検索していたが見つからず、秋冬にしたらやっと引っ掛かった。枇杷は冬の花だったのだ。

説明によると初冬から立春くらいまでずっと白い花が咲くとなっているが、私が見る樹はそんなに長く咲かない。1〜2週間くらいのような気がする。だからちょうどその時期に通りかからないと、花が見られない年もある。そして実がなっているのも見たことがない。実がなればさすがにすぐに枇杷だとわかる。なぜ実がならないのだろうか。

どうやら、寒すぎたり冷たい風に当たったり、適切な剪定をしなかったり、栄養が良すぎたりと、実がならない原因はいくつかあるようである。

しかし実は別にどうでもいい。とにかく香りがいいのだ。甘く、ちょっとバニラを思わせるような香りである。樹の下を通るとふわっと香る。だから毎年この季節は、ここを通らずにいられないのである。

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