ファリャのピアノ・ソナタが意外といい

最近ファリャピアノ・ソナタをよく聴いている。10年くらい前にモジリアーニのジャケットに惹かれてCDをちょっと試聴したら、意外と良かったので買ったのだ。ファリャのピアノ作品全集である。それから開封もせずにずっとほったらかしておいて、先日やっと聴き始めたらこれがずいぶんといい。それからはもう毎日のように聴いている。

腰を入れて聴くというより、BGM的に流しておくのにちょうどいいのである。だからパソコンであれこれやるときに、ついかけることになる。引き込まれるようなものではないのだけど、耳に心地よい。

憂いを帯びた曲調のものが多く、また透明感のある響きである。演奏はベニータ・メシュラム。あまり有名な演奏家ではない。

トラック6から10のセレナータ、マズルカハ短調、アンダルシアのセレナータ、ノットゥルノ、カンシンが特に良く、中でもセレナータは抜群で、これはつい聞き惚れてしまう。

このCDは輸入盤でかなり安かったので、いい買い物だった。ファリャというと、バレエ音楽「三角帽子」「恋は魔術師」なんかが有名で、ピアノ・ソナタなんて存在も知らなかったから、このCDを買わなければずっと聴くことがなかったと思う。モジリアーニのジャケットのおかげである。

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