プロリーグがあるかないかで

ゴルフの世界ランク1位のダスティン・ジョンソンは東京オリンピックに不参加。これはコロナの隔離期間の問題もあって、ツアーを優先した結果である。松山英樹もリオオリンピックには、本当はツアー優先だったのだろうけど、ジカ熱が流行しているからという理由で出場しなかった。メジャーリーグはオリンピック期間中も行われており、主力選手はオリンピックには不参加。

テニスもオリンピックより4大大会の優勝の方が価値が高いし、サッカーもワールドカップの方が断然重要だ。競技によってはオリンピックの金メダルが最高の栄誉ではないのである。オリンピックというと、なんとなく特別なものに感じてしまうが、そうでもないという競技もあるのだ。

これは大きな名誉と高額な賞金、あるいは年俸がかかったプロリーグがあるかないかの差なのだと思う。プロリーグがある競技はそっちが優先になるし、そういうプロリーグが無い競技は、オリンピックで勝利することがとても重要になる。

オリンピックでメダリストになることは、単に名誉が得られるだけではない。引退後に指導者としての道も開けやすいし、解説者、協会理事などの仕事が得られるかもしれない。またCMに出る、新たなスポンサーがつく、といったことも考えられる。国によっては莫大な報奨金も出る。オリンピック後の人生が大きく違ってくるかもしれないのだ。

だからプロリーグのない競技の選手はオリンピックに懸けている。オリンピックでメダルを獲得できるかできないかは、本当に天と地の差なのである。なので今回東京オリンピックが開催にこぎつけたのは、こういったプロリーグを持たない競技の選手にとって、大変喜ばしいことだったに違いない。人生を左右するかもしれない、待ちに待った勝負の舞台なのだから。

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