実際はインチキ臭い価格表示になっている

今月から総額表示義務化された。ところが買物に行ってみると、どこに行っても総額表示が小さく、税別表示の方がずっと大きい。ドンキ、カワチ、とりせん、その他も全部そうだった。総額表示に加えて税別表示の併記も認められているのだが、総額表示を義務付けた意味合いからすれば、本来総額表示がメインなはずだ。

しかし総額表示は片隅に申し訳程度にされているだけである。まず目に入るのは大きく書かれた税別価格の方だ。これで総額表示になったと言えるのか。どう見ても、メインは税別表示になっている。今までと何も変わっていないし、インチキも甚だしい。

法的には、総額表示が明瞭に表示されていれば税抜価格が表示されていても良い、となっている。だから隅っこの方に小さく総額表示していても、明瞭に表示しているという理屈なのだろう。しかしこれは契約書などで、本来よくわかるように表示すべきことを小さな字でさりげなく書いているのと同じだ。都合が悪いことは気付きにくくするのだ。

税別価格の方が安く見えるから大きく書いて、総額表示は高くなるから隅に小さく書く。こんなペテンをいつまでやるのか。これは表示方法に関する規定が甘い法律の責任でもある。

スーパー等は利幅が薄いから、ユニクロのように今までの税別価格を総額表示とする、というわけにはいかないのはわかるし、今まで税別298円で売っていたものが、総額327円じゃ売りづらいというのもわかる。しかし急に総額表示に変えられないからといって、段違いの大きさで人をだますような表示をするというのはどうなのか。価格表示の移行期間だって何年もあったはずだ。

こういうことをやっていると、店に対する不信感がどうしても頭の片隅に根付いてしまう。良いものをお届けします、正直な商売をします、と言ったって、インチキ臭い価格表示をしていればまったく台無しだ。目先の利益にとらわれていると、結局は信頼や支持を失っていくのだと思う。

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