病床は本当に足りないのか?

資料を整理していたら面白い記事を発見した。
「病院ベッド(病床)の過剰感が強まっている。日本経済新聞が都道府県の医療計画を調べたところ、必要数を上回る病床は2018年度に計21万1千床と、13年度比で14%増えていた。超過割合は2割台に乗った。人口減で不要になった高額な重症者向けの削減や、高齢化に適したリハビリ用への転換が進まない。実際の需要に合った適正な病床数にしないと医療費は一段と膨らむ」

これだけ病床が余っているのに、新型コロナに対してベッドが足りないとか、医療崩壊だとか騒いでいたのは実におかしな話だ。ベッドは21万床も余っているのだ。しかも重症者向けがずいぶん余っているようだ。新型コロナの重症者用が足りないと言っているが、なんだか話が違う。

日本では中小企業が多かったり、面積の小さい小作農が多いのと同じ構図で、小さな病院が多く非効率なのが原因なのかもしれない。他国に比べて感染者も重症者も断然少ないのに、2年前の統計とはいえ、21万床も余っていたベッドがそんなに足りないわけがない。数的には十分足りているのに、うまく使われていない可能性が高いのだ。量的な問題ではなくて、システムの問題なのかもしれない。

パンデミックに対して、全国的な病床の効率的な運用システムを考えておく必要があると思う。これは個々の病院ではなくて、政府、地方自治体のやるべき仕事である。

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