ついに渡辺名人誕生!/将棋名人戦

将棋の渡辺明二冠がついに名人位のタイトルを獲得した。これで名人、棋王、王将の三冠となった。プロデビューから20年、36歳での名人獲得である。歴代4位の年長記録だそうだ。

本来ならもうとっくに名人になっていても不思議はないほどの実力者である。竜王のタイトルを11期、棋王のタイトルを8期など、タイトル獲得数26期(今回の名人を入れて)を誇り、年齢的に羽生さんが下降線をたどっている今、現役最強と言われていたくらいなのだ。

A級に昇級したときには、すぐにでも名人位を取ると思っていた。ごく当たり前にそう思えたのである。それくらい昔から強くて、タイトル戦最高賞金の竜王を11期も取っているのに、なかなか名人挑戦とならないのが不思議でしょうがなかった。

いつかは渡辺さんが名人を取る、というのは世間(棋士や将棋関係者、将棋ファン)のコンセンサスも得られていたと思う。いつ取っても驚かないという状態がずっと続いていたのであるから、待ちに待った名人誕生ということになる。本人もうれしいだろうが、周りも肩の荷が下りたような気がしているかもしれない。

名人位というのは、8つあるタイトル戦の中でも特別なタイトルであり、名人が将棋界の第一人者と目されるところがある。名人挑戦にたどり着くのがそもそも大変難しく、A級という最強クラスに入っていないと、そもそも挑戦権争いに参加すらできないのだ。

昨年は木村王位が最年長初タイトル獲得、今年は藤井棋聖が最年少初タイトル獲得、そして渡辺名人の歴代4位の年長記録など、棋士の活躍の年齢幅が広がっているようだ。今後も面白いタイトル戦が続々展開されるだろう。楽しみなことである。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。