ルドゥーテのバラ

ルドゥーテはベルギーの画家であり、植物学者でもある。博物学的な画風で、”バラのルドゥーテ”などと呼ばれるくらい、美しいバラの絵が多い。描くのはほとんどボタニカルアートである。

ボタニカルアートには通常の絵画とまた違った味わいがある。博物学的な絵だから正確な描写が身上なわけであるが、無味乾燥な絵というわけでもない。ちゃんと個性もあるし、美しい。鮮やかに描く人もいれば、ルドゥーテのように彩度を抑えた柔らかな印象の絵もある。

ボタニカルアートは背景を描かない。また花瓶なども無し。植物の特性をちゃんと描くのが目的であるから、勝手にデフォルメしてもいけない。

15年くらい前にBunkamura ザ・ミュージアムで「バラの宮廷画家 ルドゥーテ展」があって、このときはかなりの数のバラの絵が展示されて圧巻だった。バラの絵ばっかりの企画展なんて珍しい。

そういえば広尾の山種美術館では、春に桜の絵(日本画)ばっかりの企画展をやったことがある。これもかなり面白いものだった。

 

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