プラゴミもCO2も、日本が減らしても効果なし

海洋ゴミ問題とからめて、レジ袋を有料化して削減するとの話を先日の夕方のニュースでやっていたが、温暖化の問題と一緒で、日本が削減してもまったく改善しない。そんなことは関係者はわかっているはずだ。一般人は何も知らないので、良いことだと思わされている。

そもそも日本ではレジ袋はちゃんと処理されている。いい加減にその辺に捨てて海洋に流れ出したりしているのは発展途上国などから出たものだ。そっちをなんとかしないと、いくら日本で削減してもまったく意味がない。ストローだって、ちゃんとプラゴミに仕分けされるか、焼却されている。

温暖化問題も同じで、日本のCO2排出量は全世界の4%弱である。これを10%削減したとしても、減るのは世界の0.4%にしかならない。30%近く出している中国、20%近いアメリカの2国だけで世界の半分近いのだから、この2国で10%削減するだけで世界のCO2排出量を5%削減できる。日本の全排出量より多くのCO2が削減できるのである。

もともと少ない割合の日本がCO2の排出をちょっとやそっと削減しても、世界的にはほとんど意味がない。バンバン排出している中国などで削減しない限り、地球規模でCO2排出が減ることはないのだ。

それと同じでレジ袋の有料化で若干減らしたくらいでは、世界的に見てプラゴミは全然減らない。日本がやるべきなのはそんなことではなくて、発展途上国への支援や技術指導だろう。ゴミの収集や処理の方法を指導したり、設備の設置を支援することによって、ゴミの散乱や海洋流出を大幅に減らすことができるのだ。そういうことをODAなどを通してやればいいのである。

大元を断つことが大切で、枝葉末節をチマチマやっても大した成果はない。政府はオリンピックに間に合うように来年4月にレジ袋の無料配布を禁止する法律を施行するようだが、この日程を見ても、諸外国に対する単なるポーズだということが明白にわかる。

一番悪いのはマスコミで、きちんと調べ、考えて報道しないから、大した効果もないことを大々的に喧伝することになるのだ。ミスリードするのである。本来ならば、本当に効果があるのか検証して批判するべき立場なのだ。それをただ大本営発表を鵜呑みにしているだけ。今のような状態では、マスコミの存在価値はあまり無い。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。