佐藤浩市の不用意な発言で

俳優の佐藤浩市の漫画誌のインタビューでの発言が問題になっている。「空母いぶき」という映画で総理大臣を演じたことについて、「最初は絶対やりたくないと思いました(笑)。いわゆる体制側の立場を演じることに対する抵抗感が、まだ僕らの世代の役者には残ってるんですね」「彼(首相)はストレスに弱くて、すぐにお腹を下してしまうっていう設定にしてもらったんです。だから、トイレのシーンでは個室から出てきます」、と発言したことで、各方面で炎上しているのだ。

これが潰瘍性大腸炎の持病を持つ安倍晋三首相を揶揄していることはすぐわかる。この発言はまずかった。非常にまずかった。人の病気のことをこんな風に揶揄するのは、非常識と思われても仕方ない。しかも体制側を演じるのには抵抗がある、なんていうのも青臭い。20代の若者ならまだしも、佐藤は還暦が近いのだ。この発言で自身の青臭さと、病気を抱えている人を小馬鹿にするという思慮の無さを露呈させてしまったのだ。

この発言に対して、作家の百田尚樹氏、幻冬舎の見城社長、高須院長などが抗議のツイート、俳優らが擁護のツイートを発し、炎上しているというわけである。

そして本日、俳優の黒沢年雄が自身のブログで百田尚樹氏らに、彼を許してやってくれと頼むことに。穏やかに、いいことが書いてあるから全文を引用する。
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世の中いろんな人がいるからこそ、面白いし、楽しい。

思想もそう…。

時代に産まれ育った人間で変わってくる人もいる…だから今回の佐藤君の安倍総理に対すると思われる揶揄とも取られる発言は、まだ彼が若い部分があるという事で許してやって下さい。

僕の生きて来た人生は、戦後から波乱万丈で無茶苦茶な生き方をして来た自分からみて、今の体制側は良く日本を支えて来たと思います。

言論も色々あっていいじゃないですか。

まあ隣の国だったら、刑務所か、死刑になる可能性がありますが、それに比べて日本は自由です。

作家の百田尚樹さん、僕は貴方の本のフアンです。

佐藤君を大目に見てやって下さい…。

それに歴代の総理から見て、自分から世界に飛び出し、各国のトップと、自ら話し合う総理は今までにいません。

各国から安倍総理は信頼されていると思います。

そんな安倍総理は、佐藤君の、小馬鹿にしたと、取られ易い言葉等何とも思っていないと思います。

それにしても、世界各国を見て来た僕から見て、日本は最高の国です。

安倍総理・日本の為、国民の為に頑張って頂きありがとうございまーす。
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https://ameblo.jp/kurosawa-toshio/entry-12461197929.html?frm=theme

まあこんなところで収めていいんじゃないかと思う。佐藤浩市にとっても、批判を受けるのは仕方がないとして、自分の不用意な発言で先輩に頭を下げさせることになったというのが一番辛いところだろう。

北方領土の「戦争による奪還」発言の丸山穂高衆院議員は、維新の会に離党届を出すことになったし、まったく口は災いの元である。

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