土用の丑の日に鰻を食べるのはなぜか?

本来、鰻の旬は冬であるため、昔は夏に鰻はあまり売れなかったそうだ。土用の丑の日に鰻を食べるようになったのは1700年代の末頃からで、平賀源内の発案によるという説が有力なようである。

夏になると売上がずいぶん落ちるので、鰻屋が源内に相談すると、「本日丑の日」と書いて店先に貼るように勧められた。するとその鰻屋は大変繁盛し、他の鰻屋もそれを真似るようになり、土用の丑の日に鰻を食べるという風習が定着することになった。

これがヒットした背景には、当時は「丑の日にちなんで、“う”から始まる食べ物を食べると夏負けしない」という風習があったらしい。実際には土用の丑の日は夏だけでなく、春夏秋冬4季にわたってあるから、夏負けしないという言い伝えが大きかったのだろう。

土用の丑の日に鰻を食べるのは実際の所どうかというと、現代では栄養価の高い食事が当たり前になったので、エネルギーやビタミン等の栄養不足が原因で夏バテになることは考えにくい。夏バテ防止のためにうなぎを食べるというのは医学的根拠に乏しく、効果はあまりないようなのだ。

まあ要するに、土用の丑の日に鰻を食べる根拠は無くて、気分のものだということ。昔の販売促進策に乗っているだけなのである。バレンタインといってチョコをたくさん売るのとあまり変わらないようだ。

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