出流山と葛生へ2/吉澤記念美術館、葛生原人、宇津野洞窟、らーめん千里

お参りをして、出流山を下り葛生(くずう)へ。葛生はセメント工場がいくつもあって、いつもセメントの粉が舞っているようなところだけど、ゴールデンウィークは操業が止まっているから空気もきれいなのだ。

早速目当ての佐野市立吉澤記念美術館へ。昔は葛生町だったけど、今は合併して佐野市になっているので佐野市立となっているのだ。葛生の旧家である吉澤家のコレクションを基に作られたということである。なかなか佇まいの良い美術館である。

伊藤若冲ほかの絵画や板谷波山ほかの陶芸など、コレクションはすべて日本の芸術家の作品である。こじんまりして展示数もあまり多くないから、常設展の入館料は510円。しかしもっと展示数の多い栃木県立美術館は250円なのだから安いとは言えないが、館内はほとんど客もいなくて、これではまあ安くはできないであろう。大赤字であることは間違いない。板谷波山のもっときれいな作品が展示されてると良かったのだが。

次に向かいにある葛生化石館へ。こちらは入場無料。公民館のような施設の一部にあって、入り口も地味である。美術館のついでに寄っただけだから、ざっと見て終わり。化石と骨がたくさんある。ボランティアのおじさんが見学者に延々と説明している。うっかり捕まるとなかなか解放してくれなさそうなので、近寄らないでおく。

葛生原人が存在したとの話を友人から聞いて、出土跡に行ってみることに。葛生原人なんて全然知らなかった。出土跡は美術館から車で5分くらい、国道293号沿いにあるそうだ。しかし美術館に行くまでも、美術館から出土跡まで行く間も、街に人影が全然無い。メインの通りも誰もいない。まるでゴーストタウンのようである。

出土跡に着くと、入り口には立派な石碑が建っている。そこから緑の中を急勾配の階段を登るとまた立派な石碑があって、葛生原人についての説明もある。1950年代に発見されて旧石器時代の化石人骨とされたが、その後15世紀頃の骨であることが確認されたということ。要するに化石人骨ではなかったということである。平安時代あたりの骨だったのだ。原人の話を聞いたその日のうちに、原人は幻となってしまった。

出土跡の近くの交差点に大きな原人の人形があって、その下に「ようこそ原人のふるさと、くずう町へ」と書いてある。幻だったのに。

原人人形の近くにマーガレットがたくさん咲いていた。

次に宇津野洞窟に行ってみる。葛生市街地から293号を鹿沼方面に少し行ったところだ。洞窟の駐車場にはメルヘンチックな形のトイレがある。

洞窟入口の標識。葛生原人出土跡にも同じ形の標識があった。

山の中を進む。うぐいすが鳴いている。

この後に階段をずっと登るのだが、土が流れて枠だけ残ったような階段なので、非常に足場が悪く危険である。一歩ごとにバランスを取りながら進まなければならず疲れるのだ。やっとのことで洞窟の入口にたどり着く。特に誰かいるというわけでもなく、ちょっと怪しげな雰囲気だが自由に入ることができる。

入口のやばそうな雰囲気とは違って、中は所々明かりが点いていたりする。天井が非常に低い部分もあって、思いっきり屈まないと通れない所も。頭をぶつけないように注意する必要がある。

鍾乳石はカビだらけ。

洞窟からまた少し登ると展望台があり、向かいの山の採掘場が見える。出流山でもさんざん見た光景だが。この展望台はボロボロに錆びていて、階段が抜けそうで怖い。

小山に戻ってハーヴェストウォークへ。サーティーワンのアイスを食べに行ったのだけど、車を降りると意外と冷えてきたので中止して、友人がユニクロで買物。夕飯は新規開拓して「らーめん千里」へ。

鶏パーコー麺を食べる。900円。

しょうゆラーメンだけど、スープは塩ラーメンかと思うほど薄い色合い。しかし味はしっかりしていておいしい。佐野ラーメン系である。パーコーは普通豚肉なので、鶏パーコーというのは珍しい。パーコーの他にチャーシューも乗っている。細切りのネギもかなり量が多い。小ぶりの丼かと思ったが、麺がぎっしり詰まっているという感じで意外と量が多く、食べごたえがある。ただコスパ、味とも、いつもの「らーめんはるか86」の方が良いようだ。

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