将棋のA級順位戦が大変なことに

将棋の名人戦の挑戦者は1年かけて決められる。順位戦という棋士の順位を決めるリーグ戦があって、一番上のA級に在籍している棋士の中で最多勝の棋士が名人に挑戦するわけだ。勝ち星が同数で並んだ場合は挑戦者決定戦を行うことになっている。

大抵の場合、勝ち星が並ぶといってもせいぜい2人か3人である。ところが今年は6勝4敗で6人が並んでしまったのである。6人もの挑戦者決定戦というのは聞いたことがない。恐らく初めてなのではないか。

こんな大人数の決定戦をどのように行うかというと、順位の下の者から図のようなパラマス方式で行うのだ。

図を見ると、久保王将と豊島8段は挑戦までに5連勝が必要だ。強者ばかりのA級棋士相手に5連勝はかなり難しい。勢いのある状態ならあるいはあり得るかもしれないが、久保王将も豊島8段も最終戦に負けたせいでこんなことになってしまったのだ。最終戦に勝っていればすんなり名人挑戦となっていたわけで、勢いのある状態とはとても言えない。

佐藤9段も4連勝が必要であり、さほど好調というわけでもなさそうだし、将棋連盟会長という役職も担っているので難しいだろう。

広瀬8段は3連勝でいいので、これならなんとか可能性が見えてくる。羽生竜王は2連勝、稲葉8段は1勝でいいから当然有力な候補だ。

ということで、名人戦挑戦者の候補は稲葉、羽生、広瀬の3人に絞られると見ているが、果たして結果はいかに。

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