景気が少し持ち直してきたら、さっそく政府の無駄遣いが始まった。また箱物に大金をかける気である。バブル時代などに無駄な建物をたくさん作って、箱物行政を散々批判されたことをもうすっかり忘れてしまったようである。
新国立競技場の建設費が2500億円以上かかるそうだ。当初の予算は1300億円。それが1600億円になり、ついには2500億円に。しかもこれで完成ではなく、五輪後に開閉式屋根を作る費用が別途かかるのである。全部税金で賄われるのだ。
他国のスタジアムは高くても500億円前後。なぜ日本だけ5倍もかかるのか。その理由はゼビウスの敵戦闘機みたいな変なデザインにあるようだ。あの形を作るのに莫大な費用がかかるらしい。普通の形にすれば1500億円程度で作れるとのこと。変な形のために1000億も余計にかかるのだ。なんともバカバカしい。そんなことに1000億も余計に使うなら、震災復興等に回した方がずっと良かろう。
しかし普通の形にしたとしても、やはり1500億円もかかる。他国の3倍である。なぜこんなに費用がかかるのかがよくわからない。またなぜ簡単に1000億もの予算を増やせるのか。ゼネコン、癒着という単語が頭に浮かぶ。以前によく聞いた気がする言葉だ。景気とともに、またそういうものがはびこるのだろうか。こんなことでプライマリーバランスをゼロにすることなんてできるのか。政府は何も学んでいないし、反省もない。
