甘えの構造?

米原万里「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」を読んでいて、次の部分に引っかかった。作者がヨーロッパから帰ってきて日本の中学校に編入したときに、クラスメートがチビだのデブ、出っ歯だの容貌上の特徴をあげつらって呼んでいることにショックを受けた、というくだりである。
ヨーロッパでは通常このようなことは行われないという。ではなぜ日本ではこれがまかり通るのであろうか。
日本は島国でありほぼ単一民族の国である。日本全体が一つの家族的な集団であると考えると、容貌上の特徴をあげつらうのは、家族間の遠慮のない物言いに似たものなのかもしれない。
これは日本人特有の、「甘えの構造」的な部分なのだろう。

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